2017年07月23日

商店街寄席

多くのお客様にご来場いただきありがとうございました。

番組

夏どろ 寿楽

ちりとてちん 勘春

紙入れ 勘心

中入

踊り すず柑

次の御用日 楽狐

下座にいたので、聞こえない所もあったので詳細なコメントは

控えますが、みなさんよかったと思います。

自分としては、説明を細かくするようにしたのですが、

逆効果だった気がします。

ただ、この噺は真ん中の所がいいんですけど。


2017年07月15日

暑うございます

山笠も終りいよいよ博多も夏本番です。

独り言もしばらくお休みしていましたが、いかんせん

忙しくて書く暇がございません。

書くテーマはあるのですが、夜になると忘れております。

さて、6月に上方落語界では若手グランプリがありまして

正式名称は忘れましたので。

桂米輝さんが優勝されたようです。

米団治師匠のお弟子さんで、まだお若いようです。

去年は笑福亭たまさんだったと思いますが、

今年は米朝一門。

今までみるとコンテストは米朝一門は強いですね。

ここ数年間でも、桂雀太さん、桂佐ん吉さん、桂吉の丞さん。

育成というと地道な基礎造りが肝心なんでしょうが、

色んな本を読むと米朝師匠、吉朝師匠の指導は

しっかりしていたようですね。

声、言葉、姿勢。

これに登場人物の描き方、ネタの深堀が加わってくるのでしょうか。

基礎あっての理論という事でしょう。

米輝さん。一度拝見したいものです。

2017年06月27日

歌丸師匠の言葉について

数日前、ネットで歌丸師匠がアキラ100%の裸芸について

批判的な発言をされたいましたね。

私は落語も好きだし、裸芸も結構だと思っているのですが、

歌丸師匠には我慢できなかったのでしょうか。

ただ、このような事が記事になるくらい

今の世の中、批判する事が億劫になっているのが問題ですね。

なんか、若い人達の奇抜な芸に大御所たちも

理解を示すのが流行りみたいで、

歌丸師匠のようにはっきりと言える事は大切だと思います。

「笑い」の専門家は実は真面目なんです。

落研に入った時、先輩方が喧嘩みたいに言い合いしている

姿を見て正直ビビりましたが、

それがお互い向上できるし、

「笑い」の感覚は人それぞれなんですよね。

100人が100人同じように笑う事自体が不思議なことなんで、

批判がでるのは至極当然でしょう。

しかし、今の世の中そんな方向に進んでいるようですよ。

私ができることと言えば

うちの全体稽古会での批評をミュージカル風で言ったり、

あと、打ち上げ代を集める時に1万円札の間に白紙挟んで

「家を建てる時の足しにしてくれ」と言ったり。

偉そうにしている人のほうが滑稽ですな。

2017年06月10日

必殺シリーズ

小郡で殺人事件がありました。

しかも身内で警察官が逮捕とは。

同じ町の出身ですが、まあ平和で何もない所ですので、

ただただ驚いております。

しかし、福岡は金塊強盗やら現金強盗、道路に穴がほげるし

全国的にも恐ろしい街と思われているでしょう。

また、国会も相変わらず胡散臭い事だらけですな。

だからという訳ではないですが、

今BSで必殺仕事人がやっているので録画して見ております。

今やっているのは、1980年頃の「必殺仕事人」で

おなじみ藤田まことさんの中村主水。

三田村邦彦さんの秀、伊吹吾郎さんのなんとか左門。

(字が読めん)ほか

まだあの「ちゃららーん」という音楽はありません。

殺し屋といえば殺し屋なんでしょうが、見ていて胸のすく気持ちにはなります。

私が生で必殺シリーズを見だしたのはこの後

「新・必殺仕事人」から

中村主水、秀、三味線屋の勇次などが主要メンバー。

当時中学生から高校生時代。衝撃的でしたね。

ただ、その後からは演出もおもしろおかしくなり過ぎてしまいましたが。

ネットで見てますとファンの間で最高傑作は「新必殺仕置人」だとか。

前作の必殺仕置人には沖雅也が出ていて

これがかっこいい。ダルビッシュ有みたいですよ。

そして主役は山﨑努。念仏の鉄ですな。中村主水は主役ではないようです。

「新必殺仕置人」には中村主水、念仏の鉄、中村嘉葎雄演じる巳代松など

ユーチューブでしか見ていませんが、表情がしまっていて

緊張感がありますな。

あと「必殺仕掛人」の緒方拳。

このシリーズは再放送で何回か見ましたがよかったですね。

最近昔のシリーズが再放送されないのは表現がえげつないかな

なんですかね。

古典落語の参考にもなりますが。

そう言えば「ハングマン」なんかありましたね。


今のドラマはどれも学芸会の延長みたいなものばかりでね。

好きとか嫌いとか、

あー年取ったわ。

2017年05月29日

難しいですね

商店街寄席でもそうですが、

初めて出させていただく舞台はなおさら噺のセレクトに迷います。

以前、ある所で「鴻池の犬」をさせていただきましたが、

これがまったくウケなくてね。

ウケないというかお客さんがついてきていないというのがわかるんですね。

別の所でも同じ事があって、なんやろかと考えると

この噺の後半は、登場するのはすべて犬なんです。

犬が喋っているというのが伝わらないのではと考えるようになりました。

最近、南光師匠の「壷算」を聴いていて、

噺の途中で昔の壷についての説明を地噺でされたのです。

「胴切り」でも同様の演出がされていました。

「壷算」は壷を知らない人がほとんどで、そのように使っていた

とかサイズとかイメージできないだろうという所ですね。

「胴切り」はそもそも胴を真っ二つにされた人間が生きている

訳はないですよ、でもこれ落語だからもし生きていてこんな事に

なったら面白いでしょうという所。

落語は頭のイマジネーションで笑う高度な芸。

プロの噺家さんもやっていて伝わらないとなんにもならないと

感じているのでしょう。

数年前に桂梅団治師匠の「鴻池の犬」を生で見た時ですが、

たしか途中で「これ、犬が喋っているんですよ」という説明を

入れていたような気がするんです。

その時は、なんでこんな事言うんかいなと思っていましたが、

入れないと伝わらないとわかっているのでしょう。

特に上方落語は難しいですよね。

言葉も馴染みがないし、微妙なニュアンスが伝わらない時がありますね。

あとキャラクターですかね。

「喜公」のキャラ。

この前の勘右の「道具屋」を見て「喜公」の演じ方の難しさを

改めて感じましたね。

「ちりとてちん」にも喜公は出ますが、噺によってキャラはちょっと違うし。

江戸の「与太郎」とは違うんです。「いちびり」

一言で言うとそうかなと昔聞いた事があるんですが、

「いちびり」の意味さえ演じる私もよう説明できないのです。

そこが、大阪人じゃないと伝えられない所かなと思います。

大阪に初めて行った時、こっちにもあっちにも喜公と清八がいて

ボケてはツッコむ姿を見て感動さえ思いましたが、

上方落語に出てくる「喜公」はどこにでもいるボケ役の大阪人かな

と勝手に思っています。

ただ、他の人間や江戸落語に馴染んだ方々から見ると

こいつはアホ、バカじゃないのかいなと疑問に思われる。

ですから、こちらで「喜公」を演じる時はある程度

「あほさ」を強めにしないとボケが流れていきますね。

難しいですね。


2017年05月16日

遊び心

久しぶりの休暇で今度の仕事に使うビラ字を書きました。

100円ショップに行くと、色んな模造紙を売っております。

いつもは108センチ×78センチの紙を78センチ側を1/3に切りまして

1枚のビラとして書くのですが、

今回、試しに54センチ×78センチの紙を買ってきて

54センチ側を1/2にカットして1枚にしてみました。

ビラ字のバランスは漢字であればタテヨコの比率は1.2対1

ひらがなやカタカナは1対1

これを文字数でバランスを変えてアレンジしていきます。

ただ、いつものサイズになれているので、

今回のようにサイズが小さくなるとバランスを取るのが

さらに難しい。

屋号も「亭」は書きやすいのですが、「家」は難しいですわ。

「粗忽家」はほんと書きにくい屋号ですね。

ただ、今回は自分と勘右なのでまあそれなりに書けましたが、

色々アレンジしていこうと思います。

屋号もちょっと斜めにして書いたり遊び心はそれなりに大切ですな。


さて、夕方はその勘右の「道具屋」を稽古。

「道具屋」はほんとよくできた噺で、あれどこでも切れるようになってる

のがすごいですね。

前座噺でもあるけど、仕草も多いのでそれなりに難しい。

また、アレンジもしやすい。

でも気になったのがサゲの箇所。

私も米朝師匠の音をよく聴きますが、笛から小指が取れなくなった客に

喜公は3円50銭を要求する。

客は「なんて高い、人の足元を見るな」「いえいえ、手元を見ております。」

この3円50銭。高いか安いか、まあ伝えるのは難しいでしょうね。

古典落語で一番難しいのが「貨幣価値」の伝え方。

江戸時代の噺で1両、10両は高い。1銭は安いとお客さんにもわかりますが、

明治時代以降が舞台の噺は「円」が登場するだけにややこしい。

米朝師匠は、太平洋戦争の前と後ろでは違うとよくマクラで言っていましたし、

戦後の噺も中にはあって現代と感覚が違うところが出てきますしね。

私も「二人癖」は、昭和30年代をイメージしているので「1,000円」で

やっていますし、

「持参金」はどうですかね。大正から昭和初期でしょうか?

「持参金」をする時は「20円」を変えたら面白くないので、

必ずお金の価値をマクラで説明した上で、やるようにしています。

「道具屋」は電気スタンドなんかが出てくるので昭和の初めかなと

思いますが、

福丸さんの動画を見ると「・・・円」というのを出さない演出でしたね。

プロの方も色々アレンジしておられるようですね。

2017年05月04日

音と映像

文華師匠の会の前のこと

いつも仕事で行く電器屋の女性の方からいきなり

「昨日の夜、枝雀の宿替え聴いたったたい。面白かったー。」

と言われましてびっくり。

まあ、もちろん私が落語をしているというのを聞いたので

この方も言われたのですが。

えらく感激していたので、こちらもうれしい気持ちになりました。

ね、落語おもしろいでしょう。


枝雀師匠の「宿替え」

江戸では「粗忽の釘」になるのですかね。

私の知る限り、この噺は枝雀師匠が一番だと思います。

この主人公を粗忽者の一言で片づけるととらえ方を間違ってしまう

気がします。

生で見るとそれこそ顎が外れるくらい大笑いしてしまうのですが、

音で聴く人の頭に映像を作ってしまう。

枝雀師匠の凄さを改めて感じたわけです。

ただ、DVDで見てそれが実感できるかと思いきや

DVDを見てもそれほど面白くない。なんででしょう。

「枝雀寄席」という番組がその昔ありまして、

日曜日の午後に1時間程度。前半は、毎回ゲストとの対談。

後半は枝雀師匠の落語1席。

このテレビよく笑いましたね。

だけど、今DVDで見るとそこまでないですね。

それと同じ話が文華師匠の会ででましたね。

師匠もCDは出すけどDVDは出さへんとおっしゃっていました。

「なんか見てしまうでしょ」との言葉なのかもしれませんね。

噺に入らず、噺家さんを見てします。

高座だとこれが噺に入る。

音だけだと脳で情景を描くので異常な反応が出るのでしょう。

なんか難しいですね。

そんな事考えていましたら、NHKの「落語ザムービー」春のスペシャルを見ました。

今回は「藪入り」

春風亭一之輔師匠が喋り。

映像は、父親がピエール瀧、母親が鈴木保奈美、息子が鈴木福。

感想としては非常に良かったですね。

一之輔師匠の喋りはもちろんのこと、ピエール瀧が実にいい。

息子と久しぶりの対面のシーン。

息子をまともに見れない父親の姿に思わず涙。

「藪入り」は暗い噺と思っていましたが、非常にさっぱりとした

いい噺ですね。

音と映像。ますますわからないようになりましたな。

2017年04月23日

桂 文華独演会

今回も多くのお客様に来ていただきました。

そして、いつもと違うお客様。これが上方落語の特徴ですね。

舞台に上がった時、漂うアウェー感。福岡ではなかなか味わえません。

ずっしり重い。へんな大阪弁喋るな、そんな事では笑わんよという表情が

よくわかります。

文華師匠を求めるお客さんはこのような方なんでしょう。その中に

初めて落語を聴く人が混じっています。

ともかく、前座をやり終えてさて師匠の舞台。

「八五郎坊主」

この噺は私も師匠の音をテキストに覚えたのですが、

仕草が加わると全く違う噺となりますね。

八五郎が甚兵衛さんの台所でご飯を盗み食いするシーン。

台所で歩く仕草、ご飯をしゃもじで手のひらに乗せる仕草。

しゃもじに残ったご飯を食べる所。

非常に勉強になりましたね。

塩昆布は、左手に持っていくのかと思っていましたが、

ご飯に乗せていましたね。

和尚さんとのやりとりでは、和尚さんの描き方。

高齢でよぼよぼである事を認識させるけど、

あまりそれに拘ると噺が停滞するので流す所は流す。

圧巻は剃る所。

横にカミソリについた髪の毛を洗う仕草。

八五郎の頭にカミソリが刺さるのですが、

なかなか抜けないような表現、手拭で抑える所。

派手な噺のようですが、細かい表現が凄すぎる。

どんどん噺に引き込まれていきます。

あの賢い子供が師匠の時だけ大笑いしていたのは

嘘ではないでしょう。

意外だったのは、最後の八五郎が歌を歌いながら

歩いていくシーン。

もっといちびった動作かと思っていましたが、

軽やかさが出ていました。そうか、頭を丸めたら

八五郎のような人間でもすがすがしくなるのかと改めて

感じましたね。

「井戸の茶碗」

上方で初めて聴きましたが、江戸の作品を

小佐田先生が書き直して文我師匠がされたのが最初とのこと。

その後、竹林師匠から習ったとのこと。

この噺についてそんなに詳しくないのですが、

大家さんとのやりとりをすっぽり取って

メリハリのある噺となっていましたし、思った以上に笑いのある内容でしたね。

最後はしっとりさせる所もあって泣いて聴くお客様も多かったようです。

それにしても、あの賢い子供はよう笑っていましたね。

今日は前売り2,500円、当日3,000円。

通常の寄席が500円。やはり値段は違うわけですね。

ただ、安いと思いますよ。これを2,500円で聴けるのは。

4,000円でも安いくらい。という事は差額は前座マイナス1,500円でしょうか?

プロとアマのレベルの違いを改めて感じた落語会でしたね。

いやー、凄かった。

2017年04月16日

桂文華独演会前夜祭その3

新作落語と聞くと現代的なイメージがして

まあ、初めて落語を聴く人とすると「落語って古いもんかと思った」

なんて事をよく言われます。

ただ、舞台が現代であれば時代の流れで使えなくなる噺も出てくる。

これが落語の難しい所でもあります。

私が大学の頃に桂三枝師匠(現文枝師匠)の「真心サービスおじんタクシー」

という落語を聴いた事があります。

これは、高齢化でじいさんばっかりのタクシー会社がそのうち

あってもおかしくないだろうとできた作品で、当時はよくウケていました。

しかし、現実が追いつくと逆にこれが当たり前になるし、

高齢者ドライバーの事故が多発する昨今では

聴く側からするととても笑えないようになりました。

今からしたら当時そういう事を考えていた文枝師匠の凄さを感じますが。


一方、時代は古典での新作、創作落語。これも結構あります。

桂米朝師匠が多数の作品を残されているのは有名ですが、

作家ではやはり小佐田定雄先生でしょう。

「幽霊の辻」「雨乞い源兵衛」「貧乏神」などをはじめたくさんの

作品がありますが、好きな噺に「高宮川天狗の酒盛」があります。

これは、東の旅の噺。

おなじみ喜公、清八がいつも旅館で馬鹿にされるので

どこかの金持ちの旦那がお忍びで旅をしているとの設定で

一度旅館の連中をびっくりさせようとします。

うまいこと騙したのはいいけど、調子に乗って散財をしてしまい、

金がないので夜中にこっそり逃げ出してやってきたのが高宮川。

そこで、一仕事終えた山賊の集まりに出くわします。

慌てて木の上に上ったのはいいが、その木の下で山賊が

酒盛りを始めてしまいます。

酒盛りが終わるのを我慢していたのですが、喜公が夜酒飲みすぎて

小便をしたいと言い出し、木の上で出してしまいます。

その時は山賊は雨でも降ってきたかなと言っていたのですが、

その後、大きい方をしたいと言い出す。

さすがに清八は「我慢せえ」と言うのですが、お決まりで

あっという間に出してしまいます。

これが、山賊の頭にかかってさあ大変。

ところが山賊は天狗だと勘違いして逃げてしまうという噺。

文華師匠が大学3年生の引退寄席、大トリでこの噺をされました。

とにかく面白くていつか自分もやりたいと思っていますがね。

文華師匠もされていますが、まだCD化されていません。

いつかCD化されるのを期待しつつ22日でございます。

今回は「天狗の酒盛」はありません。あしからず。


2017年04月15日

文華独演会前夜祭 その2

どうも歳が50になると急に年齢を感じるようになります。

この前も会社でスーツ上下違うのを着ていくし、

ジーパンにスラックスのベルトしていくし、

弁当についてるソースの角が切れません。

という事はどうでもいいとして、

大阪の噺家さんも随分増えてきて今大体200人くらいでしょうか。

結構、地方から出てきた方もいるようです。

文華師匠は、そういう意味では本当の上方落語の噺家さんです。

「近日息子」「八五郎坊主」「親子酒」「どうらんの幸助」

CDで聴くと大阪の情景や大阪の人が浮かんできます。

「近日息子」では主人公の親子の家で人が死んだらしいということで

近所の人が集まって話をするシーンがあります。

そこで、一人しょうもない事をいう男が出て来てきます。

「おやっさんが死にました。おやっさんはイチコロでんな。」

「それも言うならトンコレラのトンコロ違いますか。」

「へえ、へえ、そのころ、そのころ」

「あんたいっつもそうや。」とそこからこの男の過去の言動に

ついて前にもあったともう一人の男が追及していきます。

ここは、一人喋りで演者としては力量のいる所で

お客さんに聞き取りやすく、しかも段々興奮していく様を

出さないといけない。

喧嘩一歩手前の緊張した中で色んなコミカルな言葉が出てくる

大阪ではよくある場面がよく出ています。

ぜひぜひ、ご堪能下さいな。